妊娠と貧血について。妊娠中は、赤ちゃんに栄養をあげる為に、通常の2~3倍の鉄分が必要になります

妊娠と貧血

妊娠中期以降は、胎児の急速な発育にともない鉄の需要が増え、
妊娠後期の妊婦の4人に1人は貧血です

妊婦妊娠中、直径2cm、長さ50cmほどの、へその緒を通して母親は赤ちゃんに栄養や酸素を供給しています。へその緒には、動脈が2本、静脈が1本、合計3本の血管があり、母親の血液はいったん胎盤のなかに放出され、そこから胎児側が必要な栄養や酸素だけをへその緒を通して受けとる仕組みになっています。妊娠すると、母体だけでなく胎児にも栄養と酸素を与えつづけなくてはいけませんから、それだけ多くの血液が必要となり、母体は自らの造血機能をフル回転させ、必要となる血液を造りつづけます。妊娠・出産によって体内の鉄の需要量が通常の2~3倍に増大することからも、その造血機能のフル稼働ぶりがうかがえます。ところが、鉄の需要量が増大するにもかかわらず、妊娠すると〝つわり″によって食欲がなくなるなど、しばしば鉄分不足に陥ることがあります。その結果、体内に蓄えられていた鉄が底をつき、貧血になってしまいます。

妊娠中の貧血は、母体にも胎児にも悪い影響を及ぼします。

以前は妊婦の貧血は、流産や早産の誘因となったり、分娩時の陣痛が弱くなったりするなどの問題が指摘されていました。さらに妊婦の貧血によって、胎児への鉄の供給が十分にできないと、胎児の発育は遅れ、生まれてきた赤ちゃん自身が貧血になるおそれもあります。ただし最近は、妊婦検診が確実に実施されるようになり、そこで貧血が発見されるとすみやかに治療することができますので、以前のような問題は少なくなっています。産婦人科の医師と十分に相談して貧血対策を講じてください。また、妊娠中は鉄分が不足しないように、鉄分の吸収を促進するビタミンCや鉄分を多く含む食事をとるように心がけましょう。

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